「最終判断は人間が行います」が嘘になるとき ― ICOが暴いた採用AIの実態 (opens in new tab)

英国の情報コミッショナー事務所(ICO)が今年3月末、「Recruitment Rewired」という採用AI調査報告書を公表した*1。2025年3月から2026年1月にかけて、30社以上の主要な雇用主と採用プラットフォームから任意の協力を得る形で運用実態を聞き取った、なかなか珍しい調査だ。 報告書そのものは英語の長文で、自分も全部に目を通したわけではない。だが英国の法律事務所がこぞって解説記事を出していて、流れてきた要約の中で目に留まった一点がある。多くの企業が「最終判断は人間が行っています」と説明していたにもかかわらず、ICOから見れば、その「人間の関与」は法的に意味を持たない形だけのものだった——そう結論づけられているのだ。 拙著「Workday記事の論点は「AIにバイアスが入り込む構造」と「ベンダーと雇用主の責任の空白」だった。一方、今回のICO調査は別の角度から、もっと根本的な問いを突きつけている。AIに最終判断を委ねていないと組織が信じているプロセス、その「人間関与」は、そもそも判断と呼べるものなのか。 「人間が最終判断します」というアリバイ 解説記事や報告書サマリー...

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